笑う窓から

雑ログ

「M-1グランプリ」を第一回から見直しました。

お題「#おうち時間

 

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そういや、昔のM-1グランプリ見てないな

と思ったので、初期のM-1を見ました。想像以上に面白かったので、二日かけて全部見直しました。(Amazonプライムで最新話以外全部見れます)

 

全部を通してみると様々な面白い発見がありました。

 

優勝した暁には「テレビ出演件」を貰えるか、「莫大な賞金」を貰えるか

 

今のM-1は優勝すると「売れる」を前面に押し出している印象ですが、初期のM-1は「賞金」を前面に押し出している印象でした。

 

特に初回が放送された2001年までは、芸人がネタを披露する番組がそもそも無いので、

「ゴールデンタイムに地上波で放送される」ということが若手芸人にとって非常に大きいチャンスの場でありました。

 

それに加えて、1000万円という大金も貰えるのだから、そりゃ緊張感ありますよね。

 

「テレビショーの中の賞レース」か、「賞レースの中のテレビショー」か

 

初期のM-1はしっかりとした「賞レース」感が強いと思いました。

今のM-1はどこか「テレビショー」という感じの、賑やかで(良い意味で)緊張感が見えないような雰囲気です。

ネタを披露する時以外に、審査員がジョークを言って雰囲気を和ませたり、出場者も「敗退後のコメント」をしっかり考えてきてそこで笑いをとる、というような賞レースとしての緊張感はありつつもテレビショーとしての笑いやすさもあります。

 

初期のM-1は審査員もお客さんも身構えてしまう程の緊張感が漂っていて、笑いにくい雰囲気の中、芸人がネタを披露しているようでした。

ネタを披露する以外の時に笑いが起きることはなく、敗退後のコメントもウケることがない。

もちろん、ネタ以外で笑いを取っても順位に反映される事はないので。

 

その雰囲気を変えたのは「笑い飯」です。決勝の常連になった笑い飯M-1独特の緊張感に慣れたのでしょうか。2004年のM-1笑い飯が敗退したとき、西田さんが

「えー?僕らが決勝進出ですってー?」

と、初めて敗退コメントでわらいが起きた瞬間でした。

そして2006年の敗退コメントは

「一歩も動かんぞー!」

2008年には

「おもてたんとちがーう」

と、敗退コメントで笑いを生む道を作ったのは間違いなく西田さんでしょう。

こういった「ネタ以外」で笑いを起こすことで、会場全体の緊張感を取り除き、笑いやすい雰囲気になっているように見えました。

 

漫才のレベルは上がっている?

 

初期のM-1は審査員の点数が平均的に低く、コメントも厳しいです。今のM-1で80点を下回る点数は見れないでしょう。

これもお客さんを緊張させる一つの要因でしょう。

しかし、最近は単純に漫才のレベルが上がったから点数が上がってきた、ということがあると思います。

正直に言うと、昔のM-1を今見ると笑う場面は少ないです。優勝者は間違いなく面白いですが。

時代とともにお笑いの幅も広がっているので、いわゆるオーソドックスな形の漫才が多くて今見ても面白いともに感じなくなってきているのかもしれません。

 

M-1をみんな見てほしい

昔も映像なので、今見るとあまり面白いと感じないかもしれないですが、2004年あたりからものすごく面白くなってきます。(個人的に)

一つ一つのM-1にストーリーがあり、感動があります。今年のM-1も楽しみになってきました。時期的にはまだまだですが。 

 今のテレビでは漫才をやらない人気者もたくさんいるので、お笑いの歴史の教科書として見てみてはいかがでしょうか。

個人的には千鳥さんがスベっているのが面白いです。